My diary.

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一年経過したFiiO X1の話 (ハイレゾ始めました:連載第3回)

はじめに

昨年購入したFiiO X1で音楽を聴き続けて一年二ヶ月が経過しました。手持ちのiPhone5sは自分の中で携帯音楽プレーヤーとしての役割を完全に終えたので、現在は主に通信用途等に限って使用しています。

ハイレゾ入門機と位置付けられることの多い安価なFiiO X1ですが、本日に至るまで本体は故障とは無縁で、すこぶる順調に作動しています。今年の記録的猛暑の夏期にもほぼ毎日持ち出して身に付けていたので、この製品の頑丈さには本当に頭が下がります。

ただし昨年同時購入したELECOM社製イヤホンEHP-CH1000は残念ながら無事に夏を越す事が出来ませんでした。

異素材接着の限界点(かもしれない)

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最終的な音の出口に接着されていたスポンジ状の部品が無くなった状態のEHP-CH1000。

秋を迎え、ようやく涼しくなったと感じられるようになったある日、突然イヤホン左側からの音が小さくなりました。私は最初過去の経験から断線を疑ったのですが、精査しようとイヤーピースを外してみて驚きました。真鍮ハウジングの出口に接着されていた円形のスポンジ素材の部品が半分以上剥がれていたのです。

緑青なのか接着剤なのかは不明ですが、粘り気のあるジェル状の物質がその周囲に付着しています。試しにピンセットで恐る恐るスポンジ部分を押し戻してみましたが、一度外れた部品が容易に元に戻るはずもなく、諦めた私は仕方なく両部品共に剥ぎ取りました。

全ては私の憶測ですが、今年の猛暑、異常な気象条件下で使用していた事がこの破損の一番の要因だと考えています。真夏に外出するとどうしても汗をかきます。汗は放っておくと耳の中にも容易に入り込みますので、これが気づかぬうちにイヤホンの構成部品である真鍮とスポンジという異素材を接着していた媒体に染み込み、腐食や溶解を引き起こしていたのではないでしょうか。

経年劣化と呼ぶにはあまりに早すぎるので、今回は観測史上初という酷暑がイヤホンを徐々に蝕んだのだという事にさせていただきます。

スポンジ部分を失ったEHP-CH1000は、中音域のみが異様に強調される不快なバランスのイヤホンになります。昔使っていた安価なイヤホンの音という感触です。ただし断線という致命的なトラブルではありませんでしたので、FiiO X1のイコライジング機能で低音部と高音部のみを持ち上げて誤魔化す、という力技で使い続けることにしました。

FiiO X1のファームウェア・アップデート

話をFiiO X1本体に戻します。私は購入から現在までの期間で都合二度のアップデートを行いました。2016年12月31日現在での最新ファームウェアのバージョンは、6月9日に更新されたFW2.0になります。

この更新で一番有り難かったのはメカニカルホイールで操作する際のレスポンス精度向上です。ホイールを回している最中にややストレスを感じることがあった以前と比べ格段に扱い易くなりました。素早くスクロールして曲を探る場合、これは大変重宝します。

FiiO社の製品のみならず、携帯型デジタル・オーディオプレーヤーはファームウェアの更新で操作性や機能が大幅に向上する場合が多いので、まめに該当HPをチェックすると良いでしょう。FiiO社の場合、日本での正規輸入代理店であるオヤイデ電気のHPに各製品向けのファームウェアがアップされています。

音飛びは何処で起こるのか

FiiO X1は以前のアップデートFW1.3からexFATでのフォーマットをサポートしています。前回の記事で私はFiiO X1本体のクイック・フォーマットを使用しないPCでのexFAT完全フォーマットを推奨していますが、実はその後何度か音飛びに遭遇しています。

発生する箇所はランダム、頻度が高くなるのはバッテリー残量が少ない時という一定のデータは掴みましたが、万全を期してMicroSDXCをフォーマットしても音飛びが発生してしまうとなると、これは使用しているMicroSDXCそのものに問題があるのかもしれません。

上記の現象に加え、曲数が増えて手持ちの64GBでは手狭になってきたので、FiiO X1が使用できる最大容量である128GBのMicroSDXCのカードを新規購入しました。Amazonで良く見かけるTeam社の製品です。購入後すぐにWindows10を搭載する自作PCexFATに完全フォーマット。アロケーションサイズは前回と同じ64kbです。

完全フォーマットは特に時間の掛かる作業で、こちらは基本的に待つのみですが忍耐力は必要です。64GBをフォーマットした前回も数時間コースでしたが、128GBの今回はさらに長時間掛かりました。

結果はどうだったかと言いますと、何と完全に音飛びが無くなりました。しかしながら私は今回の結果を安易にTeam社の製品に変えた為と結論づけたくはありません。音飛びとはMicroSDカードの個体差や使用する製品との相性も関係すると思うからです。昔CDを聴いていた時にも、プレーヤーによっては音飛びを起こすものがありました。これをどちらのせいにするのかは非常に難しい問題です。ただし初期不良や製造上の欠陥が疑われる場合は迷わずメーカーの窓口に問い合わせるべきです。補償期間内であればこれで万事解決する場合もあります。

私が言える音飛びを防止する最善策は

①メーカーが推奨するClass6以上のMicroSD(XC)カードを使用する

②FiiO X1本体ではなく、PC上で完全フォーマットを行う

という二点のみです。MicroSDの製造メーカーは複数存在しますが、日本正規輸入代理店であるオヤイデ電気がHP上で128GBの動作確認を報告しているのは現時点でSanDisk社のみとなっています。ただし私個人に限って言えばTeam社の128GBを使用しても問題はありませんでした。

最後に

私が所有する初代X1が発売されたのが2014年。その二年後の2016年11月に二代目となるX1 2nd generationが発売されました。何と256GBのMicroSDカードに正式対応という羨ましい仕様です。曲数制限30000曲というアナウンスがオヤイデ電気のHP上に記載されていましたが、AACやMP3形式でアルバムを大量に保持しない限りは問題なさそうです。

初代X1は生産終了という公式アナウンスがありましたが、私のX1はまだまだ現役で快調に動作しているので、現時点では買い換える動機がありません。もうしばらくは外出のお供に連れ出していきたいと思っています。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。