My diary.

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GTX TITANレビュー 3D Markベンチマーク編(自作PC始めました:連載第17回)

GTX TITANの性能を確認します。

はじめに

定番ベンチマークソフトの3D Markを使用して簡易的な計測をしてみました。

3D Markは手持ちのグラフィックカードの機能をベンチマークによって測定するソフトウェアです。基本的な計測機能は完全無料で利用できます。インストール時の言語選択画面に日本語が存在しないため、多くの方は英語表記で利用することになると思いますが、それ程難しい単語は出てこないので戸惑うことは少ないでしょう。ベンチマークを実行するPCの構成(マザーボード、CPU,グラフィックカード、ストレージ等)はソフトウェアが自動で検出します。3D MarkはPC関連、特にゲーマー向けのグラフィックカードの紹介記事では良く利用されているので、スコアの数値や各種テストの名称に馴染みがある方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では3D Markの無料で利用できる機能(Basic Edition)のみを使用しています。とは言うものの計測内容は豊富で、全てのテストを一度に実行すると10分程度の時間がかかりました。

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ベンチマーク実行前の画面。左上のオレンジの部分(Run Primary Tests)をクリックすると一度にすべてのテストを実行します。尚、グレーアウトしている部分は有料でアンロックされるFire Strike UltraとFire Strike Extremeで、ハイスペックPC向けのテストです。

ベンチマーク実行。その結果は

計測中はゲームのムービー部分を見ているかのように様々な場面が描写されます。基本的にベンチマーク測定中はキーボードやマウス及びコントローラーでの入力は不要なので、ユーザーは見守るくらいしか出来ることはありませんが、セミファンレスグラフィックカードをお持ちの方はどの場面でファンが回転するか確かめても良いでしょう。また、FPSがリアルタイムで表示される場面があるので、デモをよく観察すればどこで負荷がかかって落ち込むのか一目で確認できます。私が所有するGTX TITANの場合は最低FPSが30付近まで落ちる場面がありました。

無事に全てのテストが終了すると、画面に最終結果が表示されます。

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一般的にベンチマークテストは使用したPCに組み込まれているCPUとの兼ね合いもあるテストなので、この数値も純粋なグラフィックカードの性能数値を示すものではないと思いますが、この結果を見る限り、2015年現在のGTX TITANのゲーム用途としての立ち位置は「ゲーミングPCよりは上に位置するが、4K解像度向けゲーミングPCには届かない」といったところになると思います。ちなみに比較対象となっているゲーミングPCの構成を見てみるとグラフィックカードにGTX970が設定されていました。そしてGTX TITANより上位に位置する4K ゲーミングPCのグラフィックカードはGTX980のSLI構成です。

初代GTX TITANの発売は約2年前、その時期に4Kでのゲームプレイが一般的では無かったことを考えると、シングルカードでこの数値は妥当な結果と言えるでしょう。ただ発売当時には最強と謳われ、また当時の新品での実勢価格の高さを考えると、現在その半額程度で入手可能なGTX970を僅差で上回るに留まったスコアには少し寂しいものを感じます。GTX980単体との数値比較も見てみたかったのですが、この結果を鑑みると多分少し及ばないのではないかと予測できます。

どうもハイエンドと呼ばれるグラフィックカードを手に入れてしまうとベンチマーク実行時に色々と欲が出てきてしまうようです。ただし個人が感じるゲームプレイの快適さはグラフィックカードの性能のみで計れるものではなく、ドライバーのバージョンやゲーム内における各種設定などの要素が複雑に絡み合うものだと思いますので、数値だけに踊らされないようにしたいと思います。

今回の結果を踏まえて大まかに判断すると、フルHD以下の解像度のモニター1枚でGTX TITANを使用する場合は、最新のゲームを最高設定でプレイしても全く問題ないレベルを維持していると言えるでしょう。

各種ソフトウェア上での動作確認

私が3DCG制作で使用しているBlenderでの動作も確認してみました。別に所有するiMac搭載のGTX660Mの場合、3Dビュー上でレンダーを選択し、マテリアルを設定後テクスチャを貼った状態のオブジェクト表示すると回転させる度に0.5秒かそれ以上のタイムラグが発生していましたが、GTX TITANで同じデータを読み込んでみたところ、視点移動をしてもほぼリアルタイムで表示されるようになりました。頂点数が多いほど計算に時間がかかるのが3DCGの特徴ですが、GTX TITANを使用すれば以前より大幅な作業時間短縮が見込めそうです。

Photoshop CS6では、環境設定の「グラフィックプロセッサーを使用」という項目でGTX TITANを自動検知していたので有効化しました。GTX660Mでの使用時には解像度の高い画像の処理で明らかに重たくなる場面を何度も経験しましたが、GTX TITANでは画像処理も迅速かつスムースになり、大変満足しています。

まとめ

私が自作PCの世界に踏み込むきっかけとなったグラフィック周りの強化は、総じて満足出来る結果となりました。現在はiMacWindows8.1を搭載する自作PCの2台で用途に応じた使い分けをしています。ゲームとblenderに関してはGTX TITANの力が欲しいので自作PCに一本化しました。Photoshop CS6はiMacに表示されるインターフェースが美しいこともあって、作業の度合いによって両方で使い分けるようにしています。1ライセンスで2台までインストール出来る利点を活かしたかったという理由ももちろんあります。

楽曲管理に関してはiMacで済ませています。WindowsiTunesやその他再生ソフトの存在は知っていますが、フォントを含めiMacにおけるiTunesのインターフェース表示の美しさは別格です。一部再生フォーマットの制限などはありますが、現状では特に不自由を感じることは無く、また楽曲管理はグラフィックカードやCPUに負担をかける作業ではないので、iMacで今後も続ける予定です。

後はこのハイエンドグラフィックカードの名に恥じない使い方をしていきたいと思っています。