My diary.

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GTX TITANを(ついに)購入しました。(自作PC始めました:連載第14回)

はじめに

電源ユニットの購入が無事に終了し、自作PCを完成させる為の最後のパーツはグラフィックカードを残すのみとなりました。中古のNVIDIA GeForce GTX TITANに狙いを定めていた私は、中古PCパーツを販売する専門店の出品状況をインターネット上で調査し、さらにPCショップが多い秋葉原に何度か足を運んで実店舗の在庫状況も調査しました。

中古品との出会いは一期一会で、頻繁に探しても全く見つからない場合があります。そして人気の高い商品ほど出回る確率も低くなる傾向があり、出回った途端に買い手がついてしまいます。私にとって幸運だったのは、この調査時期にNVIDIAが新世代のハイエンドGPUを発表したという点です。GTX TITANを売却して新しいグラフィックカードに乗り換える方がいらっしゃれば、中古市場にGTX TITANが現れる確率も高まるはずです。

私がグラフィックカードに割ける予算は4万円なので、この価格帯でGTX TITANが出回るのを辛抱強く待つことにしました。

GTX TITAN出現

調査開始から数週間が過ぎたある日、とある中古PCパーツ専門店の販売サイトにGTX TITANが出品されました。売価は4万円前半、メーカーはZOTACです。ちなみにGTX TITANは当時単体パーツとしてはリファレンス仕様の販売しかなかったので、どのメーカーから販売された物であっても本体の外見や性能に違いはありません。

中古のPCパーツ購入、しかもグラフィックカードとなると躊躇する方も多いと思います。始めは私もそうでした。しかし何より大きな問題として予算の都合がありました。それに信頼度の高い中古パーツ取扱い店であれば基本的な動作確認は行うでしょうし、万が一の動作不良にも対応してもらえるはずです。私は迷いを断ち切って注文しました。

この時点ではまだPC用のモニターを購入していなかったのですが、キーボードとマウスは所有していたので、グラフィックカードさえ組み込めば自作PCの本体は完成し、リビングのテレビに繋いで一応の動作確認は出来ます。後は祈るような気持ちでGTX TITANの到着を待ちました。

GTX TITAN到着

数日後、GTX TITANは無事に我が家に到着しました。本体と付属品はZOTAC製の外箱に収められています。内容物はGTX TITAN本体、DVI to VGAアダプタ、8ピンと6ピンの電源ケーブル、ドライバCD、ユーザーマニュアル、そしてPCゲーム「Assasin's Creed」の初期三作が入ったDVD-ROMです。購入する際に付属品の記載が無かったのであまり期待はしていなかったのですが、欠品はありませんでした。後で確認したところ、PCゲームのシリアルコードは未使用でした。以前の持ち主様に感謝です。

製品にHDMIケーブルは付属していませんので、この接続方式を採る場合は別途用意する必要があります。私は以前入手していたHDMIケーブルを流用することにしました。

GTX TITAN製品概要

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コアベースクロックは837MHz、ブーストクロックは876MHz、メモリクロックは6008MHz。搭載メモリは6GBでメモリインターフェースは384bit、接続はPCI Express 3.0×16で3-WayまでのSLI構成に対応。1枚につき補助電源として8ピンと6ピンが必要です。標準搭載の出力端子はDL-DVI-I×1、DL-DVI-D×1、HDMI1.4a×1、DisplayPort 1.2×1となり、1枚で最大4画面の出力をサポートします。CUDAコア数は2688基。自動オーバークロッキング機能「GPU Boost 2.0」を搭載。アンチエイリアス「TXAA」をサポートする他、以前の記事でお伝えした通り「NVIDIAコントロール・パネル」からの設定でDPフルスピードモードに切り替えが可能です。

余談ですが2015年発売のGTX TITAN XではDPフルスピードモードを選択する事は出来ません。

グラフィックカードの組み込み

デスクトップ向けに市販されているハイエンドグラフィックカードには冷却性能を一定以上に保つファンが搭載されている為、単体のパーツとしてはかなり巨大な部類に入ります。グラフィックカード製造メーカーが販売するOC仕様のグラフィックカードではさらに冷却性能を高めるために大型ファンを数基搭載している事も珍しくないので、本体の厚みを計算に入れておかないとSLI構成時にPCI Expressスロットに収まらないなどの不具合が生じる可能性があります。今回購入したGTX TITANはリファレンス仕様の製品なので、SLI構成時におけるクリアランスは全く問題ありません。

グラフィックカードの大半はマザーボードと同じく上面に基盤が露出した箇所がある繊細なパーツです。組み込み作業を行う際は事前に静電気対策を行うことを推奨します。

PCケースによって若干の違いがありますが、組み込む際には最初にPCケース裏面にあるPCI Expressのスロットカバーを外しておきます。場所は自分がグラフィックカードを挿す位置と平行になる部分です。準備が整ったらマザーボードPCI Expressスロットにグラフィックカードを水平に挿し込みます。大きいパーツの場合は左右均等に力を加えて徐々に押し込んでいく要領になります。最後まで挿し込めたらスロットカバーを留めていたネジでグラフィックカード本体を固定します。これで各種ディスプレイ出力端子はバックパネルと同じPCの背面に位置することになります。

ケーブル類の配線

補助電源を必要とするグラフィックカードの場合、ここで電源ユニットから配線を行います。私の場合はSSDと内蔵型ドライブの配線、そしてPCケース本体から生じる電源用の配線を同時に済ませました。所有するCorsair Air 540の場合、HDDを搭載しないとケース下部の配線が余ります。今回は市販のスパイラルチューブを利用してまとめておきました。

今回使用したCorsair Air 540は大型のケースで、裏配線用のケーブルホールが設けられていたので、配線に苦労する場面は殆どありませんでしたが、自作PCに小さいケースを利用する場合、配線は重要なポイントになります。ケーブルは同じ規格でも製造メーカーによって長さや形状、質感が異なり、曲げられる度合いも微妙に変わってきます。最終的に無理のない角度でコネクタに接続されるように考えて取回す必要があるでしょう。結束バンドやスパイラルチューブは煩雑になりがちなケーブルをまとめ、ケーブルマネジメントを容易にする部材なので、積極的に利用する事をお勧めします。

自作PC上級者の中にはケーブルを改造し、スリーブ化する方がいらっしゃいます。一定の知識と工具、そしてコストと時間の掛かる大変な作業ですが、自作PCへの愛情が感じられる素晴らしい行為だと思います。興味のある方はぜひ調べてみて下さい。

自作PC初起動

パーツ組み込みと配線が全て完了しました。今まで数か月かかって作業してきた工程が正しかったか、その結果が今分かります。私は自作PC本体をリビングに運び出し、HDMIケーブルを液晶テレビに接続して起動を確認することにしました。

準備を終えた後、おごそかにケース前面の電源ボタンを押します。

ピピッという音に続いてPC本体のライト部分が点灯しました。前面のLEDファンが青い光を放って回りだし、アクリル窓の中にあるGEFORCE GTXの文字も緑色に光りだします。CPUクーラーの虎撤も無事に動いているようです。そして遅れること数秒、ついにMSIのロゴがテレビ画面に映し出されました。これは間違いなく自作PCが起動したという証です。

こんなに感動する瞬間は人生で何度も味わえるものではありません。大げさに聞こえるかもしれませんが、今までの苦労が一気に報われた感じがしました。OSのインストールを行っていないのでこの時点で目にするのはBIOS画面のみですが、BIOSでは通常起動時に接続されている各パーツを認識して表示するので、万が一パーツに不具合がある場合はこの段階で判明します。また、マザーボードに接続されたファンはBIOSで回転数を調整出来るので、ここで最大回転数をテストするのも良いでしょう。

 

ともあれ、パーツは全て無事に起動しました。次回は各種インストール作業についてご報告します。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。