My diary.

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電源ユニットの選定(自作PC始めました:連載第13回)

はじめに

電源ユニットは自作PCの心臓部に当たるパーツです。電流の変換と電力の供給を一手に引き受ける重要なパーツなので、選定は慎重に行いたいところです。

現在自作PC向けに市販されている電源ユニットにはマザーボードと同じく大きさによって数種の規格が存在します。その中で最も普及率が高いのはATX12Vと呼ばれるタイプで、単純にATXと表記される場合もあります。今回取り上げる電源ユニットはこのATX12Vの規格になります。

ATX12V規格電源ユニットは現在複数のメーカーから販売されていて、総ワット数や使用する部品、そして変換効率の違いなどで価格に開きが生じています。自作PCのパーツに決められた購入順序は存在しませんが、電源ユニットのワット数は基本的にPC本体が使用する総電力を勘案して決める必要があり、収納するPCケースの大きさや他のパーツとのクリアランスも考慮する必要がある為、最後に選択した方が無理なく選べると思います。

総ワット数の算出

私は自作初心者だったので、雑誌やサイト上の情報を見比べて決めました。専門誌による制作事例や特集記事は大いに参考になります。また、PCパーツを販売するショップもサイト上で丁寧な解説をされているので、ここを見ておくと勉強になります。私の場合はさらに自分が考えるPCパーツの構成に近いPCを使っているユーザーが何ワットの電源を積んでいるのか、という情報も判断基準に利用させていただきました。使用するパーツやその規格が確定している場合、国内外に存在するプルダウン方式でワット数を自動算出するサイトを利用するのも良い手だと思います。私はグラフィックカードにGTX TITANを迎える事を想定し、さらに将来グラフィックカードを2枚同時使用するSLI構成も視野に入れていたので、最終的に容量は少し多めに見積もり、+12Vが1系統の製品を探しました。

電源ユニットの選定

電源の選び方にはいくつかポイントがあって、人それぞれに重要視する所があります。例えば内部パーツの電解コンデンサは世界的に見ても日本メーカー製に信頼が置かれています。電解コンデンサは発熱が起こる上に寿命が存在するデリケートな部品なので、これらが1次側、2次側共に使用されているかどうかは大きな判断基準となるでしょう。また、家庭用コンセントから流れる交流(AC)をPCで使用する直流(DC)に変換する際の効率具合を元に個々の製品に付与される80PLUS認証のグレードも選択基準となります。基本的にグレードが高い製品ほど変換ロスが少ないという考え方で良いと思います。変換ロスを少なくする事は、電気代の節約と電源ユニット内の発熱量低下にも繋がります。

私の場合はこれに加え、「Haswell対応」と明記されている商品を探しました。所有するi-7 5820Kにはアイドル時に超省電力を実現する「C6/C7ステート」が実装されており、最小電流値は0.05Aにまで下がります。この最小出力制御が行えない製品を使用すると、スリープ時に電源がシャットダウンしてしまう可能性があります。現在主要なメーカーは対応状況を必ず明記しているので、購入時にはこの部分を確認する事をお勧めします。ただしこれはCPUの種類によっては必要のない部分です。

以上の要素を勘案し、私が購入したのがSuperFlower電源750Wです。

SuperFlower電源750W製品概要

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SuperFlower電源750Wはセンチュリー社から発売されているHaswell対応80PLUS認証Platinumの電源ユニットです。平均変換効率は91%以上で、コンデンサは1次側、2次側共に日本製105℃耐熱電解コンデンサを使用。主要なケーブルは接続済となっているセミモジュラータイプで、14cmのコントロール付き冷却ファンを標準搭載しています。このファンは本体スイッチを切り替えることよって常時回転モードから一定以上の温度で回転するセミファンレスモードへと変更することができます。静音化にこだわりがある方にも優しい電源だと言えるでしょう。

埋め込み式で最初から接続されているケーブルは、マザーボード用のATX12V4ピン+20ピン、そしてCPU電源の4ピン+4ピン、さらにグラフィックカード用のPCI EXPRESSケーブル6ピン+2ピンが2本という構成です。補助電源として8ピンと6ピンを必要とするGTX TITANを搭載する場合、この構成だとケーブルが余る心配はありません。

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上記写真はPCケース背面の設置状況です。以前の記事でお伝えした通り、Corsair Air540の電源・ストレージエリアに当たる右側チャンバーは占有面積が左に比べて狭いため、電源ユニットは縦置きとなります。背面から固定する為のシルバーの手回しネジは製品に付属していた物です。この設置だとファンコントロール切り替えスイッチはACコネクタの真下に来ます。ちなみに私はデフォルトの常時回転モードで使用中です。

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Super Flower電源750Wには9ピンのモジュラーコネクタが6個搭載されており、ユーザーが任意でケーブルを追加することが可能です。私は内蔵型ドライブとSSD用に付属のSATAケーブルを1本追加しました。使用しない部分の差し込み口にはゴム製の蓋をかぶせておけるので、ホコリの侵入を心配する必要はありません。また、余った付属ケーブルはマジックテープで開閉する専用ポーチに入れて保守用部材として保管することが出来ます。この専用ポーチは長期保存を考慮した細やかな配慮だと思います。

起動中のファン動作音は常時回転でも非常に静かです。最大でも公称1300rpm程度の回転数なので、このファンが発する音が気になる事はまず無いと言って良いでしょう。電力供給も安定しているようで、現在まで何のトラブルもありません。

 

次回は、ついに購入したGTX TITANについてご報告したいと思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。