My diary.

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ケースファンの増設とマザーボード設置(自作PC始めました:連載第9回)

はじめに

前回までの記事でマザーボードにはCPUとメモリ、そしてCPUクーラーが取り付けられました。今回はいよいよPCケース内へと組み入れる作業を行いますが、その前に私は下記の理由からPCケーストップ部にファンを増設することにしました。

Corsair Air 540のトップ部にはフロント部と同じハニカム構造のグリルがあります。フロント部にはメンテナンスが容易なマグネット式の防塵フィルターが標準で付属します。一方トップ部にはフィルター類は搭載されていません。熱風は上昇するので、フロント部に吸気で設置されたケースファンから取り込まれた空気は内部のパーツの熱で暖められ、その熱気はトップ部と後方に設置されたケースファンから流れ出すというのが通常のエアフローとなります。トップ部に何も搭載していなくてもPCを起動する事は可能ですが、ここに排気方向でファンを設置した方がエアフローはさらに良好になり、外部からのホコリの侵入もある程度防ぐことが可能です。結果としてPCケース内部は熱が篭りにくい構造になるので、安心して長期運用を行えるようになります。

GELID製静音ファンの導入

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Corsair Air 540のトップ部。白い羽根を覗かせているのがGELID製静音ファン「SILENT 140 PWM」です。2基増設しています。

私は当初フロント部の交換で余った2基のCorsair純正ケースファンを設置しようと考えました。確かに無駄がなく余計な出費は抑えられます。しかしケースを自分の目線よりも下に設置した場合、一番良く音が聞こえる場所はトップ部になります。Corsair純正ケースファンは強力である代わりに駆動音もそれなりに大きいので、静音タイプであるGELIDのファンを試してみたくなったのです。

GELID SILENT 140 PWM製品概要

GELIDはドイツのメーカーです。その製品はここ日本でも多く出回っているのでご存知の方も多いと思います。Corsair Air 540のトップ部には120mmもしくは140mmのファン2基を搭載可能です。一般的に大きい口径ほど少ない回転数で風力が確保できるので、私は140mmタイプを選択しました。価格帯は一般的なケースファンの中では比較的安価な部類に入ると思います。

PWM仕様なのでファンコネクタは4ピン形状、回転数は750から1200程度、ケースへの固定には金属製のネジではなく付属のゴムブッシュを使用します。

ゴムブッシュの装着は慣れていないと手こずります。ネジのように回して取り付けるのではなく、文字通り「引っ張って」装着します。私は最初慎重になりすぎてゴムを十分な長さまで引っ張る事が出来ず、難儀しました。そこで色々な記事や動画を参照してラジオペンチで思いっきり引っ張ってみると、あっさりと装着する事ができました。ゴムブッシュは凹凸が多いので一見ネジ穴を通らないように見えます。しかし十分な長さまで引っ張って伸ばす事によって形状が変化し、ネジ穴を通るようになります。押し込んでも入りません。この力加減は実際に作業をしてみないと分かりませんでした。

肝心の駆動音については、最小回転時にも耳を近づければそれなりに聞こえます。全くの無音というわけではありません。ただしこれはゴムブッシュとケースのグリル部分が接触している事が多少影響していのるかもしれません。ゴムブッシュの頭の部分はネジのように平らではないので、ケースによっては干渉が発生します。

とあるレビューで製造時期による品質の違いについて言及されていたので、そこが若干気にはなりますが、販売店が熟知していない限り製造時期を特定してパーツを購入するのは至難の技です。ともあれ私が購入した製品については費用対効果という面で確実に恩恵を受けているように感じました。

マザーボードの設置

Corsair Air 540の場合、スイッチやUSB等のケース本体から発生する配線は右側のチャンバーから出ているので、マザーボード接続時には裏配線用に設けられた穴から左側のチャンバーに持ってくる必要があります。この作業は後からでも出来るので、ご自身のやり易いと感じた順番で良いと思います。

マザーボードはケースに金属製のネジで固定します。マザーボードを水平に保った方が作業し易いので、私は最初にケース本体を真横に寝かせました。次にアクリル窓部分を固定している手回しネジ2つを外し、内部にアクセス出来るようにします。以前お話ししましたが、マザーボードなどの精密機器に直接触れる作業をする時は、事前に静電気対策をしておくと安心です。マザーボードとケースの位置合わせを行う前に、付属するスペーサーをケース側に取り付けます。最終的には①ケース本体②スペーサー③マザーボード④ネジ、という順番で取り付けられた状態になります。

新品で購入したマザーボードには必ずバックパネルが付属します。これはPC背面のポートの表示と保護をする為のパネルです。PCケースの内側から固定するかたちになるので、マザーボードを入れる前にPCケースにハメ込み方式で固定します。ポートにくりぬかれた穴とマザーボードに実際にあるポートの位置が合うか、つまり上下逆さまになっていないか確認しながら作業します。

マザーボードのネジ止めの順番は時計回りではなく対角線上で締めていくのがセオリーです。左下を締めたら右上、左上を締めたら右下、という感じになります。マザーボードに限らず、大きな物をネジで取り付ける時に偏った部分だけを一気に固定すると全体に歪みが出てしまうので、ネジをいきなり最後まで締め付ける事はせず、各所に力を分散して徐々に固定していきます。

バックパネルとマザーボードのポート位置がしっかりと合うように注意を払いつつ、全てのネジ穴にネジを固定したら作業は完了です。

最後に

PCケースとマザーボードが黒一色の場合、一度ケース内にマザーボードを収納すると見えづらくなる部分が必ず出てきます。これは次回以降登場する右側のチャンバーでも同じです。配線するケーブルも被膜が黒いと一層分かりにくくなるので、作業は必ず明るい場所で行うようにすると良いでしょう。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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